心に物なき時は 心広く体泰なり
上杉謙信公家訓十六ケ条 宝在心(宝は心にあり)
一 心に物なき時は心広く体泰(やすらか)なり
一 心に我儘なき時は愛敬失わず
一 心に欲なき時は義理を行う
一 心に私なき時は疑うことなし
一 心に驕りなき時は人を教う
一 心に誤りなき時は人を畏れず
一 心に邪見なき時は人を育つる
一 心に貪りなき時は人に諂(へつら)うことなし
一 心に怒りなき時は言葉和らかなり
一 心に堪忍ある時は事を調う
一 心に曇りなき時は心静かなり
一 心に勇みある時は悔やむことなし
一 心賤しからざる時は願い好まず
一 心に孝行ある時は忠節厚し
一 心に自慢なき時は人の善を知り
一 心に迷いなき時は人を咎(とが)めず
家訓とは、家を守り、存続するために"戒め"とするもの。物欲がなければ、心はゆったりとし、体はさわやかである。されど物欲を捨てると節約にもなるのですが、なかなかに難しいものです。