菜根譚

菜根譚

こんにちは、前回に引き続きITソリューション事業部のOがブログを担当します。

"菜根譚"という本をご紹介します。

"菜根譚"は、およそ四百年ほど前に、中国の明の時代の末期に洪自誠によって書かれた随筆集です。内容は三教(儒教・仏教・道教)一致の立場から説く思想書(処世訓)として、日本では多くの実業家や政治家が愛読していると言われています。

自分の"人生や生き方に悩んだ時"は、いつもこの本を手に取ります。その中で心に残る文は以下の二つです。

『後半生こそきちんと生きる』
「若い頃、好き勝手に遊び暮らしていても、どんなに派手な生活をしていても、晩年になって身を固め、堅実な生活をすれば、過去の浮ついた生活は帳消しになる。ところが、若いころは節度を守って生きていたのに、晩年になって欲におぼれてしまったり、人の道にはずれた生き方をしてしまったりすると、それまでにきちんと生きてきた半生が台無しになってしまう。"人間の一生は、後半生の人生をどう生きるかで決まる"のだ。」

嫌な事があって投げやりになった時や、自分の欲を優先させて他人に不快な思いをさせてしまった時に思い出し、自分の後半生をきちんと生きようと思い定める事ができます。自分が今何をすればいいかわからなくなってしまった時、今を遊んでばかり生きてしまっていて後悔した時に思い出すと今後の人生が明るく見えてくるような気がするのです。

『一生の短さを知る』
「人の一生は、一瞬に飛び散る火花のように短いものなのに、どちらが長いか短いかと、わずかな違いを競い合ってみても、それがどれほどのものだろうか。また、人が住む世界も、かたつむりの角の上のようにごく狭い場所であるのに、勝った、負けたと騒いだところで、それがどれほどのことだろうか。」

他人と切磋琢磨をしたり、努力するのは素晴らしい事ですが、がんばりすぎて自分自身の気持ちが詰まってしまった際はこの言葉が胸にしみます。俗世間は宇宙からみればとても小さなものです。その中で勝った負けたと競っていることだけにとらわれて、人生の本質を見失うのは、馬鹿げたことと教えてくれます。

人生の指南書として、おすすめです。

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