茅の輪くぐり

茅の輪くぐり

6月下旬に行われた"夏越大祓(なごしのおおはらえ)"に行ってまいりました。

無病息災を祈願するため、茅(ちがや)や藁を束ねた"茅の輪"をくぐります。左回り、続いて右回りと八の字を描くように3回くぐることにより、年明けから半年の間の病と穢れを落として、年末までの半年無病息災を願うという儀式です。

この茅の輪には説話があります。そのむかし、旅の途中で備後国(びんごのくに)で夜を迎えた貧しい身なりの武塔神(むとうのかみ)が、そこに住む巨旦将来(こたんしょうらい)という裕福な者に宿を求めたのですが、無下にも断られてしまいました。

巨旦将来には、蘇民将来(そみんしょうらい)という大変に貧しい暮らしをしている弟がいたのですが、武塔神が蘇民将来にも宿を求めたところ、貧しい暮らしにも関わらず、丁寧に武塔神をもてなしたのです。

それから数年が経ち、再び武塔神は備後国を訪れました。もてなしてくれた蘇民将来に会うと「お礼をしたいので、茅の輪を腰につけなさい。」と話したのです。

蘇民将来とその家族が言われたとおりにすると、その後に起こった大きな災厄から免れることができたのでした。

実は武塔神は、速須佐雄(すさのお=すさのおのみこと)だったのです。蘇民将来に正体を明かすと去っていったのです。
※説話ですので、諸説あります。

茅の輪をくぐりながら説話に想いをはせました。

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