狐の蝋燭
自然園も蒲(がま)の季節となりました。
蒲は水底にある泥から、茎が直立している多年草。6月から8月にかけて大きな花穂をつけます。
若葉は食用として、花粉は傷薬に利用できます。また葉や茎でむしろやすだれを編み、穂綿を"ほくち"に混ぜたり、虫除けの材料とするなど、とても役立つ植物です。
※昔と違い現代では需要はさほどありません。
蒲は古事記の"因幡の白兎"にも登場します。また蒲の穂は、かまぼこの語源となっています。
※昔のかまぼこは、竹にすり身をつけて焼いてたべていたので蒲の穂に似ていたのですね。
また地方では"狐の蝋燭"と呼んでいるところもあるそうです。蒲の穂をアルコールなどにつけて火を灯すと何やら幻想的な炎に見えるとか。
蒲にこのような背景があることに正直驚きました。
※写真はヒメガマです。穂の上の部分が緑色になっています。