信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居である
新渡戸稲造は岩手県盛岡市生まれで、国際連盟事務次長の一人として、 国際結婚の先駆者でもあり、「太平洋の橋」を築いき、国際的にも活躍した人物です。
※旧5,000円札として描かれたことも記憶に新しいことでしょう。キリスト教プロテスタントとしても知られています。
「信実と誠実となくしては、礼儀は茶番であり芝居である」は
新渡戸稲造の代表作であり、1899年にアメリカのカリフォルニア州モントレーにて執筆された『武士道』の一文です。
「信実」とは偽りのない誠実なこと。見せかけの礼儀は、茶番であり、芝居である、と言葉通りの意味です。
しかも日本の武士道を欧米に紹介するために、なんと『武士道』は英語で執筆されています。文明開化を突き進む日本。
価値観が西洋化を辿る中、「日本人とはなにか」を問い直し、日本の伝統精神を『武士道』に記し、世界に広く紹介したのです。
現在もおいても、見せかけだけの世の中に閉口することも少なくありません。それでも前向きに進むしかないのですが。
9月に入っても暑さはまだまだ続いています。氷川神社の御神木の前に飾られた風鈴の音色が聞こえるたびに、風を感じ、少しだけ暑さがやわらいだ気がします。