「頼れない」と「頼りない」は混同しやすい

「頼れない」と「頼りない」は混同しやすい

『頼れない』と『頼りない』は、勘違いしやすい場合があります。

意味合いとしては、ご存じの通り
「頼れない」は、頼りたい相手に能力があっても、「状況(事情)」や「関係性(他人等)」の問題などで頼ることができない時に使います。
「頼りない」は、頼る相手に、そもそも「能力」や「安心感(実績や年齢等)」場合の時に使います。

この「頼れない」と「頼りない」は混同しやすい場合があると個人的に考えています。混同してしまうと、とんでもない誤解を受ける事態が発生することもあります。

「頼れない」状況であるのにも関わらず、間違って「頼りない」と判断してしまうと『頼れるのだが、今は頼れない』という事実が『頼みごとができない状態を「頼りない人だ」』と周囲に拡散されてしてしまうのです。

結果、本来「頼れる」のに「頼れない」という判断を周囲も勘違いしてしまい、誤解から人間関係が壊れてしまうことも少なくありません。表面上だけの付き合いであれば、被害も少ないのでしょうが、これからも付き合いがあるクライアント先や社内に親戚、ましてや家族であれば、問題は深刻化することもあります。

誤解を生む原因は「頼みごとをする人の考え方」にあります。一言で言えば『自己中心的な考え方(自己中)』です。そしてこの『自己中』は困ったことに、余裕がない場合にも発生してしまいがちなのです。

このように「頼れない」と「頼りない」は混同しやすく、周囲に伝達される際に関係性が深いほど、溝として拡散されてしまいます。誤解は距離が近いのであれば、説くこともできるのですが、距離が遠いと誤解を解くことは、至難の業となります。言い換えれば、勝手にラベリングされてしまうのです。

解決策の一つしては、ファクトチェック(発言などに含まれる情報が「事実に基づいているかどうか」を検証する作業)が、有効となります。事実と違っていれば、その根拠と一緒に訂正し、誤解を解く、ということになります。
※公的機関・専門家を頼ることもあるでしょう。

ただ哀しいかな、人間関係とは得てして「言い訳」を嫌います。ファクトチェックを「言い訳」と捉えてしまい、誤解を解くはずが悪化してしまうこともあるのです。

穿った言い方になりますが、思い通りにならない選択肢を持たない身勝手な『自己中』人間の一人勝ちなのでしょうか?

救いになるかは、主観にもよるのですが、思う言葉があります。・・・それは『因果応報』です。

どんなにずる賢く立ち回っても、自分を守るために相手を陥れたり、忘れたふりをしてごまかしても、最後には自分に跳ね返ってくる。ということは、確かなのかも知れません。

葉桜の季節となりました。今年は桜を楽しむ余裕がなかったようにも思えます。

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