空蝉

空蝉

日本では、夏の季語として有名な蝉。

古来から蝉の幼虫の抜け殻を"空蝉(うつせみ)"と呼び、"もののあはれ"を表現していると捉えてきました。

中国大陸では、復活・再生の象徴として、副葬品の習慣があり、古代ギリシアでは、アリストテレスの動物誌には、食用として人気があったと紹介されています。一方で、北アメリカの周期ゼミのように、害虫として駆除される場合もあります。

人との関りが、多岐に渡りますが、蝉の声で夏が来たことを感じることに意義があるのかも知れません。

『閑さや岩にしみ入る蝉の声』で、蝉が鳴いているのに閑けさを感じる芭蕉の俳句に加え、『やがて死ぬ けしきは見えず 蝉の声』という句も芭蕉は詠んでいます。

偶然、公園で出会った姿に思わず、見入ってしまいました。

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